畳はどんな材料で構成されているのか

畳の材料は一般的にはい草です。い草はイネ科の草で、これを縦に麻糸か綿糸を横糸に織物として作ります。

い草は岡山さん熊本産などが有名ですが、国産品は高級品で多くは輸入品となっています。

輸入品は中国産が多く同じい草ですが、国産品に比べて、品質にばらつきが多く退色しやすく、廉価品となっています。良いい草で作った畳表は見た目が良いだけでなく退色して青くなくなってからも美しさを保ち、丈夫で長く使えるので、結局はお得と言えます。廉価品の畳も賃貸住宅などのように頻繁に張り替えを行う場合には耐久性も問題になる事が少なく、何よりも安いので決して悪くありませんが、ご自宅用に長く使う事を考えると、安くても決してお得とは言えません。

い草以外に使われるものに七島藺があります。これは沖縄の琉球畳に使うい草に似た植物ですが、断面がい草と違って三角形で非常に丈夫な特徴がありますが、生産量も多くなく今は貴重なものです。以前は丈夫さのメリットから柔道場の畳には七島藺を使っていましたが、最近は正式に樹脂製のものになったので使われていません。
最近多く使われている畳表には和紙表があります。

和紙畳表

大手メーカーが開発したもので和紙を材料にい草の畳と同じ構造の畳表を作ったもので、見た目も違和感なく畳です。い草よりも丈夫で傷つきにくく長持ちします。水にも比較的強く掃除も楽です。和紙表は染色してありますので、色は自由に選べますし退色もしにくい大きなメリットがあります。

特殊な畳表に樹脂製の物もあります。水濡れに強く丸洗いできる畳が作れます。

樹脂畳畳縁は一般的には綿か麻の布製の物が多く、基本的には何を使っても問題ありません。カラフルな色合いやデザインの物は化学繊維を使って物が多くなっています。特に高級な畳縁は絹を使ったものがあります。寺院や神社で使う特殊な高級品はデザインも決まっていて一般の家庭では使わないものですが、材質も絹の物を使う事が多くなっています。