高級品になるほど長く成長したイ草を使い、本数も多くなります

畳の材料は主にイ草です。畳表という、一番目につく「ゴザ」の部分です。昔は国産イ草が主流でしたが数十年前から中国産イ草が使われ出しました。今では65%が中国産イ草です。

イ草

畳表には4000から7000本のイ草を使い、上級品になるほど長く成長したイ草を使い、本数も多くなります。畳糸(経糸とも言います)にイ草を交互に交差させながら挟み込んでいきます。糸は綿や麻を使い、麻二本(二本芯)を使った物が良作と言われます。

イ草は国内では熊本、福岡、広島、岡山などで生産され、生産量は熊本が一番多く、広島県産が一番高級です。高級品故に入手も困難です。
青いイ草を天日干しして黄金色に焼いて織ったリュウビン表という畳表もあります。普通の畳表より高級品です。

織機

七島表はイ草ではなくシチトウの茎を織った物で琉球表とも言われています。十分なコシと粘りが有りとても丈夫です。琉球畳(縁無し畳)に使われます。縁無し畳では他にメセキ表があり、通上の畳より一目の間隔が細かいのが特徴で、七島表(琉球表)がゴツゴツした感触なのに対しソフトな感触です。
最近の様々な住宅環境に適した、現代風な畳表の代表といえば和紙があげられます。和紙をこより状にして表面に樹脂加工をしています。イ草の畳よりカビが発生しにくく管理がしやすいのが特徴です。和紙なので色も様々で、現代和風建築に向いています。

イ草の太さ

畳縁はその名の通り畳の縁の部分で個性の出る箇所です。絹や麻、綿、化繊が使われています。綿や麻を使った物は高級品とされ、柄はありません。綿には多少柄の入った物が存在し、化繊は多様なバリエーションの柄があります。落ち着いた高級品を望むなら綿か麻を。個性のある柄を楽しみたいなら綿か化繊が良いでしょう。
他に畳を構成しているのは畳床という、普段は見えない畳の芯の部分があります。昔はワラでしたが現在は様々な素材が使われていて、介護施設で使える「洗える畳床」などもあります。

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