畳表の方に関しては今でもい草が主流

畳と言えば、藁の畳床とい草の畳表それに綿などの布製の畳縁から出来ていて、畳の材料はすべて植物性の素材で出来ているイメージがあります。

畳表

とてもエコロジカルな自然の恵みから作られたもので、使い終われば自然に帰るものという印象ですが。最近はそうでもなくなってきています。まず全体のうちで量として多く大半を占める畳床ですが、藁を圧縮して作ってあるのは今となっては高級品だけです。

和室おそらく全体の80%程度は藁ではなく建材床です。建材床はインシュレーションボードと呼ばれる木質の建材と発布スチロールの複合構造になっています。藁よりも値段が安く、カビにくくダニなどもわきにくいとされていて、値段以上に広く使われています。畳本来の弾力にはやや劣りますが断熱性は十分にありそれなりに魅力的な素材です。畳表の方に関しては今でもい草が主流です。ただしその多くは中国産の輸入品で、価格が安いので主流を保っているのでしょう、実は和紙表や樹脂表も優秀な製品がありますが、決して安くはなく価格競争力で輸入い草が優位になっているのでしょう。畳縁は現在化学繊維が主流です。

床暖房用丈夫で鮮やかの色合いの作れる化学繊維の方が値段も安いので当然でしょうか。今も綿製品の畳縁も高くはなく入手可能ですが、どうしても地味なデザインのものが多く、それ程選ばれてはいないようです、このように現在の畳も多くはやはり植物質の有機製品で出来ているのですが、伝統的な畳のようにそのまま土にかえる素材というわけにはいかなくなってきています。しかし決して入手困難になっていると言うわけではありません。やや高級品になっている物もありますが、普通に注文できる通常の商品です。少し意識して、植物質の畳を選んでみませんか。少なくとも畳本来の弾力性や匂い、空気の浄化作用などでは有利になります。何年かに一度は畳を張り替える伝統的な生活も生活にリズムが出来ていいかもしれません。もちろん畳のある部屋だけのことですし世界を変えるほどのものではないと思いますが、意外に意味のある事かもしれません。