畳材料について

伝統的な畳は畳床と畳表、それに布の畳縁からなります。畳床は藁を圧縮して縫って形を整えたものです。つまり材料は藁です。畳表はい草を縦に、麻糸を横糸に使って織った織物ですので、ほぼい草から出来ています。布製の縁は麻や綿の物が多いのですが、化繊の物や絹もあります。つまりこれらの物から畳は作られていることになります。畳の材料は藁、い草、麻、綿などで、布の縁に関しては絹や化繊を使う事もあると言ことになります。

Igusa

しかしこれは伝統的なものの場合で、実際にはもっと様々なものもあります。まず畳表ですが、琉球畳ではい草ではなく七島藺を使います。い草に似た草ですが断面がい草と違って三角形で固く丈夫なことが特徴です。沖縄では伝統的に使われている以外に柔道場の畳には丈夫さから元々は七島藺を使っていました。但し現在は柔道場用の畳は樹脂製になっています。

柔道場

新しく開発された畳の材料ということでしたら、藁ではない畳床が多く使われています。今は一般的なものに建材床というものがあります。藁ではなく木質の建材を使った畳床で木材を使っているインシュレーションボードが材料という事になります。インシュレーションボードのみの畳床もありますが、真ん中に発砲スチロールを挟んだ構造になっている物の方が一端的です。この場合は木とスチロール樹脂が材料です。

畳表の新材料は和紙と樹脂です。和紙の畳表は一般的で広く使われています。和紙製と言っても見た目はい草とよく似ていて違和感はありません。丈夫で水濡れにも強く広く使われています。樹脂製の畳表も広く使われて和紙以上に水濡れに強く、丸洗いできる畳としてペット用など必要に応じて使われます。

これらを含めると、畳の材料は藁、い草、麻、綿などが伝統的な材料ですが、最近はインシュレーションボードのような複合材料や和紙、合成樹脂など広く色々なものが使われているようになっています。

インシュレーション

やはり伝統的な畳が機能的にも優れている面が多いのですが、湿度と水に弱い面もあり、新しい材料の普及も合理的な理由があることがわかります。