イ草に変わる新素材の畳表
一般的に畳の表面は天然素材であるイ草が使用されています。
イ草は、香りがあって天然素材特有の経年変化で緑色から黄金色に変色します。
ただ、そんなイ草も和室の減少にともなってイ草の産地が縮小し、畳表の供給量が減少しています。
そんな状況で生まれたのが新素材の畳表です。
新素材は、大き分けて2種類の素材(樹脂、和紙)があります。
樹脂を素材にした畳表を製造しているメーカーは数社存在します。その中で大手は積水成型工業の美草(MIGUSA)です。テレビでもCMが流れていることもあります。
和紙を素材にした畳表を製造しているのは、建材大手の大建工業一社だけです。ただ、中国で類似品が製造され、国内で一部流通していることがあるようです。価格が安かったり品質が悪い場合は、そのような正規の商品では無い可能性があります。
セキスイ美草
セキスイ美草を使用した畳の事例です。2色使っています。
清流(和紙表)
清流(和紙表)を使用した事例です。このように洋風のインテリアにマッチするカラフルな畳表があり、イ草の畳と違った良さがあります。
新素材の畳表に共通する特徴
どちらの畳表(樹脂、和紙)も日焼けによる変色がほとんどなく、カビ・ダニの発生となる栄養素がありません。
セキスイ美草と清流(和紙表)の大きな違いは、素材の違いによる肌触りです。
セキスイ美草の素材はポリプロピレンで柔らかい印象です。
清流は和紙に樹脂をコーティングしていて撥水機能があります。液体をこぼしても水玉になって弾きます。汚れに強い畳表です。
どちらも旅館や大手ハウスメーカーの和室に採用されております。機能的な部分は同じです。
耐久性にも差はほとんどありません。
肌触りや色の風合いが違いますので、お好みの色で選んでいただければ良いと思います。
畳だけじゃない、いろいろな用途に使われ始めている畳表
工業製品だから品質にバラつきがなく、畳以外の用途にもご使用いただけます。
壁の一部に使用したり、家具の一部に使用したり、和雑貨にも使われいています。